教えて!今どきのマネー事情

フジサンケイグループ「仙台リビング」2001年6月9日号掲載

~もうすぐ夏のボーナス時期。低金利が続く中では、視点を変えて、資産の預け先や運用方法を考えたいものです。それには、金融商品の情報収集や経済状況の把握の努力が欠かせませんね。自分が許容できるリスクの程度を理解して、効率的な運用を考えましょう。そこでこの時期、例えば100万円を預けるならどんな商品を選べばいいのかを、日本証券アナリスト協会検定会員、橋浦隆一さんに聞きました。~

ネット系銀行に注目

「まず50万円は、何かあった時のためや、今不安定であるアメリカの経済動向、小泉政権の今後を見極めたいので、流動性資産を確保するため貯蓄性資産を確保するため貯蓄預金へ。」

ネット系の銀行なら、多少高い金利を設定しているところもあります。ジャパンネット銀行(日本初の店舗を持たないインターネット専業銀行)や、富士銀行のエムタウン支店(都銀初ネット専業支店)は、『ヤフー!オークション』の公式銀行に指定。イトーヨーカドーグループのアイワイバンクなど異業種からも参入しています。

「ネットバンク元年ともいえそう。利便性を考えてもインターネットを使った資産運用もおもしろいのでは?」

ネット系銀行は店舗の設備投資や維持費がかからない分、金利を高くしたり手数料を安くしたりなどサービスが充実。情報収集面でも、新聞や雑誌と合わせてインターネットを上手に活用するのもひとつの方法ですね。

デフレ対策で株価は上昇!?投資信託が狙い目

「今、日本の経済はデフレ状態にあります。日銀はこれを改善すべく、マネーの価値を下げて物価が上昇するように誘導する、量的緩和政策を実施していますよね。そうなると市中にマネーがあふれ、投資家たちは有利な投資先を求めて株に資金を投入。いずれ株価は上昇すると思います。」

このような中、長期的な見通しから、「20万円分は日本株に投資している投資信託へ」と橋浦さん。

「投資を始めたいなら、個別株式への投資よりもわかりやすく、低額できる投資信託(日本株)がおすすめ。投資は2~3年は寝かせてもいい覚悟で。また1年以内に使い道が決まっているお金は、値動きが荒い投資先へ投資してはいけません。」

リスクを負いたくなく、情報収集も面倒だという人は?「今は物価が下落しているデフレの状態だから、1年定期預金にするなどキャッシュに近い形で持っていて、実質価値が上がるのを待つというのも発想の転換です。」

円安ドル高を予測して外貨建てMMFも

「日銀の金融政策によってマネーが市中にあふれたら、ドルの価値が上昇、つまり円安ドル高になる状況も考えられます。その見通しから、さらに20万円は外貨建てMMFに。円建ての定期預金より利回りが良く、外貨預金より手数料が安いですから」

これも中、長期的なトレンドなので、2~3年寝かせても良い資金を投入するのがポイントだそう。
そして残りの10万円は、宝くじに挑戦(!?)するそうです。

借金の返済も良い資産運用のひとつ

「住宅ローンを抱えている家庭はどんなに安くても2%以上の利率で借りていると思います。2%もの利回りの商品がないことを考えると、返済したほうが得。以前、高い金利で公庫のローンを借りていた人は、民間のローンに借り換えるのもひとつの手だと思いますよ。」